トレニックワールド彩の国100kmを完走するコツ

走って歩いてカッコよくなる方法
トレイルランニング

50~70kmぐらいのトレイルランニングレースに参加し続けて来た方にとって「100km」という距離はチャレンジし甲斐がありますが、一歩引いてしまう数字ではないでしょうか?

フルマラソンの心構えとは違い、トレイルのこの距離にチャレンジする場合のものはちょっと異なります。
100kmという距離は次の100マイルまで必ず通過しなければならないステップです。

いつか100マイルと考えている方、今回はトレニックワールド彩の国100kmを例に100km級のレースを完走するための走り込み以外のコツ、心得的なお話しをさせていただきます。

不安材料を取り除いておく

トレニックワールド彩の国100km

100km:距離106.7km、累積高低差6,145m、オフロード80.0km(74.9%)

100kmと言っても106.7kmあるというトレイルランニングあるあるです。
この大会はどの記事を読んでもハードなレース、コースと評判で完走率も高くありません。

どの大会でも今まで経験のない距離のレースにエントリーすると決意するまで、「完走できるのか?」「こんな高いお金を払って完走できなかったら?」と考えてしまうのではないでしょうか?

過去のレースの反省点は?

100kmのトレイルを走ると身体にどんな影響がでるのか?
50km以上走ると必ずどこかが痛くなります。疲れるのではなくてどこかが痛くなる。障害が起こることを前提してたらだめじゃないか!って考えもありますが、大げさですが死んでしまうかもしれない長距離トレイルランニングレース。やはり過去の反省点を振り返って対処法を色々考えておく必要があります。

  • 足のマメ
    過去100kmウォークに出た時に50kmで両足にマメができ、その後の50kmが牛歩だったことがホントに苦しい思い出でしかなかったため、以来履き替えようのソックスを持っていくことにしている。
  • 防寒対策
    ITJに出場した時、〇ニクロのランニングウェアを着たのですが、汗が抜けず寒さでリタイアしそうになったこと。ここはしっかりお金を掛けて速乾性や汗抜け対策をしっかりする。
  • 水分補給
    各エイドでは必ずハイドレーションをいっぱいにする。重さによる負担を考えるより、足りなくなった時のことを考える。
  • ハンガーノック対策
    エイドではしっかり食料を補給する。少々無理しても食べる。バックパックの底に最終手段の食料を入れておく。(毎回柿ピー)
  • 安心できるシューズ
    ドロップバッグ(彩の国の場合は体育館)にシューズをもう一足用意しておく。今回はメインはアルトラ。サブをHOKA。

痛み

前泊方法は?

多くのレースに出ておりますが、記憶にあるトレイルレースでのDNF(Do not finish/リタイア)は2回。

  • 広島恐羅漢トレイル65km(2018年5月)
  • 北海道大雪山トレイル80km(2018年7月)

上記2つのレースに共通していることがありました。
それは前夜車中泊だったこと。

飛行機の移動と電車の駅からは遠いスタートラインでしたので、レンタカーでの移動で宿泊費をケチった私はフルフラットにもならない小さな車で車中泊いたしました。
もちろん走力の問題なのでしょうが、共通して車中泊だったこともあり今後トレイルレースでの車中泊はしないと決めておりました。

今回は川越で前泊し、スタートも9:00と遅めだったので朝もゆっくりしてレースに臨みました。

短い距離のレースでも良いので完走して自信をつけておく

これ、大切です!
100kmのレースだからとその前に100km走っておくのは必須ではないと思ってます。
彩の国100kmに臨む前にしっかり走っていたのは3/31のハセツネ30kmが最後でした。

ただ「100km」というイメージは持っておいた方が良い。なのでGWの10日間で100km走ることを決めました。
GW前半は雨が続き、後半の5日間ぐらいで100kmを達成。別にトレイルを走った訳ではありませんが、GW最後の日に鎌倉アルプスを10km走れたので、無理やりでも「100km」「トレイル」とイメージは持てたと思います。

走る

この「100km走ったぞ!」という小さな小さな達成感が今回の彩の国100kmトレイルに臨む前の大きな自信につながったことは否めません。
彩の国は2日間(31時間以内)で走る必要がありますので5日で100kmとは全く異なります。
が、この「100km」という同じ数字がトレーニングしていない私にとってはとても重要な数字だったのです。

短い距離で良いので試走しておく

レース主催団体が開催する試走会もあれば、出場する選手たちがSNS等で集まって試走する場合もあります。
さすがにいきなり走るのは不安だった私はたまたまあるイベントで知り合った方が試走するとこのこだったので、3月下旬に連れて行っていただきました。

約20kmの試走だったのですが「試走した」という事実だけでも安心感は得られます。これも小さな自信になりました。
ただ、今回の試走はコースをあまり知らない方々と一緒だったので珍道中にはなりましたが、やはりコースを知っている人と一緒の方が当然ですが安心です。

彩の国はオフィシャルで試走会があったと思います。

ナイトランの経験をしておく

これは大きかったかもしれません。
9:00スタートのトレニックワールド彩の国100km。9時間ぐらいで暗くなりますので当然ですが夜間走るのは必至です。
70kmぐらいの大会になりますとゴール間近に暗くなるのでライトをつけてゴールするイメージですが、100kmの場合は夜が明けるまで走る必要があります。

トレイルで夜通し走った経験はなかったのですが、夜通し歩いた経験は複数回あったので夜身体を動かすことについては何となく大丈夫な感覚がありました。
これも根拠のない自信につながりました。

ナイトランについても色々な団体が主催しております。またそういったイベントの場合ヘッドライトの貸し出しもありますので、是非レース前に参加していただき、ヘッドライトの感覚に慣れておいてください。

夜はライトの光だけで前に進みます。視界が狭くなります。またバッテリーも予備を持つ(恐らく必携品)等気をつけなければなりません。
実は今回のレースでバッテリー切れがありました。ライトは2つ持って行ったのですがもう一方もライトがそれほど明るくなかったので、ちょうど同じペースで走っていた人に助けてもらいました。

もう明るくなってきた頃だったのでラッキーでしたね。

夜

ヘッドライトを点けて真っ暗な森の中を走る、歩く。試しにライトを消すと真っ暗になる。半月の月明かりのみ。鳥も鳴いてません。シーンとしてます。
レースでなければ絶対に森の中を歩くことはできないのですが、レースともなると目がギンギラギンになってますので怖いという感覚はありません。

こんな経験あまりできないのでライトを消して森の中で寝そべったこと数回。是非経験してみてほしいです。

そしてレース当日は最高のレースコンディション

雨の心配はなさそうで気温も高過ぎず、低過ぎずとてもよいコンディションでした。
第一回大会は大雨で100mileは完走者「0」だったとのこと。
今回は100kmが初めての私にとってはこれ以上ないコンディションとなりました。これで完走できなければオレは100km無理だと思うしかない。

今回のトレニックワールド彩の国は4回目、過去3回目とは逆回りのコースでした。

100kmはニューサンピア埼玉おごせを起点とし北の山North1を1周とSouth1を1周する。

North1
トレニックワールド彩の国

South1
トレニックワールド彩の国

ピンクで〇をしているところがヤバかったところです。
特にNorth1のアップダウンが続くところ、図のギザギザのところです。
図では小さなギザギザですが、実際はとんでもないものでした。

他のランナーから「なんだよぉ、また上りかよぉ。」等ボヤキが聞こえてきました。
ですが山を走ると風がとても爽やかで両手を広げ風を受けながら気持ちよく走れましたねぇ。。。

第一関門「飯盛峠」12.9km・2H50Mがポイント

スタートから12.9km上りが続いた末にある第一関門「飯森峠」までがポイントと思っております。
ここを頑張って余裕を持って通貨できればその後の気持ちが楽になります。
私は飯盛峠を50分前、ちょうど2時間で通過いたしました。

「まだ大丈夫、イケる!」メンタル的に楽になりました。

その後も順調に走れるところは走り、下りも飛ばさず、上りは歩き、エイドではしっかり約10分休んでしっかり食べて飲んで。

何と飯盛峠にはコーラがありました。あまり第一エイドにコーラがあることは経験ないのですが、私はコーラが大好きでガブガブ飲んでしまいました。
特にその後の影響はなく、ほぼすべてのエイドにコーラがありましたので毎回飲ませていただきました。

ですが糖分については注意が必要です。本来は前半からコーラを飲まない方が良いと思われます。

コーラ

トレニックワールド彩の国ではエイドがとても充実しておりました。
結果的にですがあまり自分で食料を持つ必要がなかったように思えます。
実際、North1が終わりニューサンピア埼玉おごせに戻った時は食料をすべて置いて後半South1へ出発いたしました。

とにかく今回は天候もコースコンディションも、そしてエイドの充実感もすべて最高のものになりました。

周囲の人とのコミュニケーション

North1の51kmを終えたのが約10時間。

前半ニューサンピア埼玉おごせへ向かう残り5km、周辺の選手たちから「このペースなら後半速足で歩いたってゴールできるぞ。だから2時間ぐらい寝られるよ。冗談抜きで。」という話を聞きました。

確かにあと21時間ある。21時間で50km。いくら上りでも時速2kmは出ている。そして速足で歩ても時速5km以上。しっかり休んで走れるところは走って、上りも無理せず、そしてケガやロスト、胃腸に何も支障を来さなければ問題なくゴールできる。

ここでメンタル的に非常に楽になりました。
後半は夜になります。ロストとケガに気をつけてあまり無理せず進みました。

歩く

鳥の鳴き声さえしない。前後に選手もいない。ヘッドライトを消すと半月の光だけが見えるとても幻想的な世界。
森の中にひとり。こんな経験は普通出来ません。ひとりで夜中に森に入る。。。
レース中は目がギンギラギンなので恐さとかはありませんでした。

むしろこんな経験をしていることに喜びを感じました。
眠気もなく。でもエイドではしっかり休む。

ペーサーの意味

大きな大会ですとペーサー(一緒に走る人)を用意することができます。
もちろん私はペーサーさんと走ったことはないのですが、今回ペーサーの役割が分かった気がします。

ペーサー

長い距離ですとだいたい同じペースの人がいます。
いつの間にか仲良くなり、おしゃべりしながら走ったり歩いたり。
特に上りは歩くので前後の人とおしゃべりします。

すると何が起こるか。しゃべっているといつの間にかキツイ上りが終わるんです。

今回のコースは激上りがたくさんありました。
あまりひとりでは上らず、誰かを捕まえてしゃべりながら上ります。

おぉ、もう終わりか!って感じです。

なるほど、ペーサーさんがいるってことは気を紛らわせてくれる役割なのですね。

後半スタート時と最後の5km

当日は花火大会があったらしく我々はちょうど花火の方に向かい、そして山へ上ったのである意味一番よい場所から花火を見ることができました。
私の通過時間もちょうど花火の時間でしたのでとれもラッキーです。
最後のスターマインも山の途中で見ることができました。幸せでした。

花火

私は特に何km地点がこうだったとか覚えていません。先ほど書いたキツイ上り坂しかコースのことは覚えてません。
今回は写真も撮りませんでした。余裕がなかったんじゃなく、その場の雰囲気を心から楽しんだんです。

足も痛いと言えば痛かったのですが引きずるほどのものではなく、これほどまでに元気なことに自分でもオドロキでした。

しっかり休んだこと、しっかり食べて飲んだこと。走る前より太るんじゃないかぐらい食べました。
前半が終わったニューサンピアおごせではカレーライスを3杯おかわりしました。(紙コップが1杯)

コーラも飲んであまり無理せず走って。
これが結果的に良かったんだと思います。

ほぼ下りになった残り5km。ニューサンピアおごせまでのロード。
私にこんなに元気が残ってたんだ!というほど走れました。

今回のレース中で一番速いペースだったかと思います。

同じペースで走っていた方々に別れを告げ、私は自分のペースでしっかりゴールを目指し走り続けました。

結構休んで食べて飲んで。花火を見て。多くの人と話をして。

キツイキツイという情報があり過ぎたので、自分でものすごいコースを想像したのでしょう。
また3月にNewzealandのMOTATAPUを経験していたからかもしれません。

とにかく最初から最後までとても楽しめたコースでした。
このコースをゴールできたので今後のレースチャレンジにとても自信を持てます。

トレイルランニングレースだけではありません。仕事でもなんでもこういった成功事例があることが自信につながるんだと思います。

まとめ

100kmを完走するためにやっておくこと。

70kmのITJ以来、私が参加したレースは奄美大島ジャングルトレイル50km、Newzealand MOTATAPU ULTRA RUN 51km。そしてハセツネ30km。
できれば70kmぐらいのものをもう一度やりたかったのですがNewzealandでお腹いっぱいでした。

その代わり、自分に根拠のない自信を持たせるためにやったことは下記記事の通りです。

  • 過去の反省点を振り返り、再度失敗しないように準備をする
  • 車中泊をしないこと
  • とにかく100という数字を意識したかったので、GWに通算100kmを走ったこと
  • 短い距離でも試走する
  • 食べる

それが完走につながりました。そして今後のトレイルランニングレースへの大きな自信となりました。

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